自分に自身を失くしていた時、絵本屋さんで‘半魚人’ならぬ‘半豚人’のような意表つく絵が思わず目に留まり、手にした絵本です。
  ぶたのぶたじろうさんは、ナゾの怪物‘ナンジャソレハ’を倒すために頭にヘルメット、手にはコショウを持ち、山へ征伐の旅に出ます。その冒険活劇はとっても愉快で、しぱもパワフル!決してくよくよせず、体当たりするぶたじろうさんの前向きな姿勢には見習いたいところです。
  スズキ・コージさんの生き生きとした、でもどこか笑いを誘うイラストが、内田麟太郎さんの文章と見事にマッチした楽しい作品です。
『ぶたのぶたじろうさんは、はげやまへのぼりました。』内田麟太郎/作 スズキコージ/絵 クレヨンハウス/刊
 いずみがもりにある、からすのパン屋さんはとても働き者。けれど、四羽の赤ちゃんからすが生まれてからは、すっかり育児に追われ、お店は廃れてしまいます。店を蘇らせるために、一家は団結し、他のからすの子どもを呼び寄せると、たちまち評判は大人からす達の耳にも!
  家族一丸となって、逆境に立ち向かう様子は、現代の家庭でもぜひ見習いたいところです。一人じゃない、家族がいるから、どんな困難も乗り越えれる。そんなことをこの絵本で改めて感じました。香ばしいパンの香りとともに家族の絆を感じさせてくれる絵本です。
『からすのパン屋さん』かこさとし/作 偕成社/刊
 絵本『いつでも会える』で私たちに感動を分け与えてくれた菊田まりこさんの作品です。
 ひよこのヒヨスケは空を仰ぎ、飛びたいと強く願いますが、なかなか思うようにいきません。
 「かなしいからもう飛ばない。」「でも本当にかなしいのはあの空をあきらめること。」
 そんなヒヨスケが頑張る姿を見ると、私もがんばろう!という気持ちに自然となってくる。どんなけ挫折を感じても、どんなにできなくても、あきらめない元気をくれる絵本です。
『あの空を』菊田まりこ/作学習研究社/刊